楽園の終焉-小楽園の幸福2011-12 ― 2020年09月12日 13:52
-幻のイカフライ-
それは、郷里が生んだ究極の揚げ駄菓子。
大塩派かスグル派か。
一枚10円だったでしょうか。
その幼き頃のすりこみに洗脳され切ったおっさんは40年近く経過した今もお好み焼きに入れてしまう。
またまたまた、30数年前のこと。一番上の叔母さんがお好み焼き屋をやっていた。
イカ天入りといえば、大塩かスグルかのイカフライだった。ソフトタイプを入れたと思ったが、今でも天かす代わりにお好み焼きに入れてしまう。もちろんそれは、幼き頃に良く食べたものだが、それを県外では広島風と呼ぶ。近頃は、それを更に呉焼きというそうな。今現在は多様化しているので解らないが子供の頃にお世話になったお好み焼きのイカはイカ天を指していた。
豚バラ肉が程よく焦げてカリカリになってそれがとても美味しかったのを思い出した。2012年現在でもクラシックなお好み焼きやさんというのは、まだ存在しているのだろうか?おばさんはもう90過ぎでその頃の話をするととても喜んでくれた。
-これは絶対イカフライだろう・・・・たぶん-
マーケットを見学する
魚は、我が国ではもう販売対象外レベルであるがこの国では全く問題ないレベルということになるが、今までいくつかの国のマーケットを見て来たが日本より鮮度の良い魚は見たことがない。
カエルも普通に売られている。
流石に丸のままではなく、既に下処理されているが前脚とほぼ皮だけに近い胴体部だがこれもしゃぶるのかな。
それから数日後の茶の間での出来事。
「さあキティモドキの絵のプリントしてある、イカフライモドキを食べるか。」
家族の期待と、あの酸化しそうでしていないかどうかの瀬戸際の味なのだが果して・・・・。
このイカフライモドキは、開封すると、まず甘い匂いがした。
「なんじゃこりゃ?」
「硬いし、甘いし。」
なんと言ってもあの歯ごたえとせんべいのようなパリパリ感は全く無いではないか。
イカでもないし、グルソーの味でもない。
暫し考えながらの試食。
「あああ、解った!」
それは、イカではなく・・・バ・ナ・ナ・・。
しかも、縦スライスバナナであった。
バナナチップ曰く、バナナフライ。
バナナを立てに切って干したものに粉をつけて揚げたものだった。
なぜもっと早く気が付かなかったのだろう。既成概念というのは恐ろしい。
因みにこれをなぜ選択したのかと言うとそれは・・そのハイパーマート(モール内)の菓子コーナーで何を買おうか悩んでいたところ・・・だった。
スタスタと現れた現地人のお姉さんが何の躊躇もなく、いきなりそのイカフライモドキを掴んでそそくさと行ってしまったのを見たからである。
"うーん、これは人気の旨い食べ物かもしれない"
そこで買ってしまったものである。
結局この菓子は、いつも子供達がお世話になっているH先生のみ絶賛の言葉をいただいた。レシピまで教えて欲しいとの事だったが
「あのう、それバリで買ったお菓子なので詳細はちょっと解りません。」
最後は、このオチであった。
その話は、名人には話していない。
なぜなら、彼にそれがイカであろうがバナナであろうがどちらでも良い話だったからだ。いやまてよ…話したのかもしれないが、どうでもよかったみたいだった。つまりどちらにも興味がないということになる。
それよりも明日の仕事。
一見したところ、イカ姿フライ風だったのであるが、モドキでも無かった。
まったく別モノ。
そのような誤解はいつも付きまとうのかもしれない。
バリの餌木、なかなか綺麗に作ってある
職人技が生きていると思うが、名人曰く元々バリの人は手先が器用で職人文化でもあるとのことだった。
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