楽園の終焉Ⅱ2011-5 ― 2019年10月18日 16:00
一刻も早い復旧を祈念致します。
対決
-DUEL-
港に控えるボート名前だけはカイザー。
しかしながら、我々にとってはこのお蔭で釣りができる。
ドライバーは、昨年と同じ顔の人だったがそれが社長という事は昨年も聞いたのであえてそれは聞かなかったがその口調ですぐに解った。
ほどなく着いたマリーナは、一変して一大レジャーランド風?と化していた。
彼が申すのには、バチョがバリボートキャプテンのスターだと言っていた。
実際そうなのだろう。
彼らが目指すボートキャプテンの目標らしい。
サーファーも多いのか、スタッフの若者が我々に対して
「オツカレ~!」
と軽い挨拶をさも軽そうに言い放ってこちらのほうに来た。
いつも接する日本人がそうであるのだから仕方がないがお客に対して
「オツカレ~!」
という言葉はあまりにも軽すぎると思うがいかがなものだろうか。
我々から見ると誰がスタッフで誰が取り巻きで、誰が誰か全く判らない状況であったがマリーナはざっと20人ほどはうろついている。
中には制服らしきシャツの人と、まったくの普段着の人が入り混じっているのでなおさらである。
日本であれば、明らかに余剰人材である。
どう見ても若い子は18歳前後と思われるがもっと若い人もいるかもしれない。
ボートは、釣りの他にダイバーボートもある。
いやむしろ、ダイバーのほうが圧倒的に多い。
簡単なショールーム風のものもあるし、レストラン風の休憩所もある。
そのような中途半端な出迎えの後、我々小団体はボートに向かった。
明らかに手持ち無沙汰な人材が多くみられたが、だからと言って一生懸命働くという感じでもなく、なんとも不思議なマリーナ風であった。
初日の朝からモード全開とは行かないところで、気合と名のつく言葉にはほど遠い。
とにかく日焼け止めを塗りまくる、八鳥とY氏
しかし、ここは既に船上。
後下がりは、当然もうできない。
また性懲りもなくインド洋上に来てしまった。
徐々にボートのスピードは上がってゆく。
そして目的に向かう。
一体そこに何があるというのだろうか。
希望があるのか。
ないのか。
楽園か。
地獄なのか。
そのどれでも無い気がする。
釣場とポイントと名の付く岩礁、磯、島。
ボートが減速気味に大きく旋回する。
きのこ岩(パトロール岩)の名のつく?ポイントの一流し目に入った。
前衛の2人は、ゆっくりとポイントに入っていくのを確認しながらルアーを打ち込みにかかった。
1ラウンド目は、様子見と行きたいところだ。
潮の流れは悠々と流れてキノコ岩に当ると左右に分かれてまた一つになろうとする生き物のような気がした。
潮下に白く濁って、酸素を供給している事であろう。
如何にもここに定位していそうな雰囲気である。
魚の気配はムンムンである。
しかし、辺りに変化はない。
我々は、3名で打ち込みにかかる。
潮に沿ってゆっくりと船は流れて行く。
ルアーを打ち込んではジャークを繰り返す。
ルアーは、単なる木片から切り出して幾つかの工程を経て疑似餌にしてゆくのであるが、まさにこれはリアルベイト?
魚にとっては、餌にしか見えないように、そう騙して動きを与えてはまた投げる。
中年男にはなかなか堪える動作であるが、時差が無いというと言うのは、これほど楽な事は無い。
3人のうち、最年長のおっさんは後方にいるのでどうしても前衛2人の叩いた後を流す事となるが
それも承知で覚悟の上。
与えられたポジションで最大の効果を狙うしか、方法はないのである。
そこもチームワークが問われる事となるが、お互い紳士のスポーツを自負する我々に於いてはこのボート上でのモラルやマナーの心配は全くない。
それが日頃の乗り合いやオカッパリと違うところであり、その部分に気を使うことはない。
ボートは、キノコ岩から少し離れた位置40m~をゆっくりと流れてゆく。
河川に例えれば、川の瀬にある大石の後下の白い流れの流芯をイメージすると表現すれば
マス釣り師もお分かりいただけると思う。
その流芯を少し外したポジションにダウンクロスキャストして、ルアーを流し操作してくる。
「あああ、いいとこ入っちゃった・・・。」
そう言うと空かさず忍者君が
「ああ、いやらしい動きですねぇ・・いやそれはだめでしょう・・・・。」
そう私が如何にもいやらしい人間かのように聞こえる口調で彼が言った。
ドキドキのポイント一投目には、そのままルアーは帰って来た。
「あっ!またまたいいところにはいっちゃった!」
「ああ・・更にいやらしいところに・・・・。」
ルアーは、少しずつ下流に押されながらもロッドを上手く操作するとその頭を白い水の中に突っ込んで左右にグリグリと動く。
「ああ・・・それは駄目でしょう!」
途端。
“ドッバン!”
強烈なバイトは、鮮烈で衝撃である。
ジャーク数回直後、それは飛沫と共に水柱が立った。
見事に水柱が立ったのが目前に見えた。
それは、瞬間の飛沫に過ぎない水柱であったがスローに見えるのは気のせいだろうか。
GO-PRO1からの切り抜きである。
時代が2011年当時としては画期的だと思った。
水飛沫を上げて襲い掛かるロウニンアジ
それがまさか疑似餌であるとは思いもよらないだろう。
彼に人間並みの知能があれば。
「出た!!」
そうヒットコールすると大きく追い合わせを入れて一回目のポンピング、そしてリーリング・間髪いれずに2回目のポンピング、リフト&リールイン。
4回目、5回目と寄せと巻き取り間合いを詰めて行く。
バイト後合わせをしっかりと入れてがっちり溜める。
フックアップの手ごたえは十二分にあった。
ここからが勝負である。
キャプテンは、空かさずフォローに入った。
一気に船内は、臨戦態勢になり慌ただしく総員配置に着いて操船となった。
ロッド76TCDH-KVG(ロッド)の先には、リアルベイト130gウメイロ(疑似餌)が付いていた。
初期設定は7.5㎏だったが何度か寄せにかかるがリールは逆転し、糸は僅かな躊躇後、安定して出て行った。





