南方回帰Ⅲ- 闇からの一撃 Fishing from rocks near the shore of the ocean-92018年06月20日 16:44

その9

-闇からの一撃-RAINBOW-

闇からの一撃と聞いてすぐ解ってニンマリとする人は相当である。
何せ釣紀行なのであるから

2018620日 梅雨とはいえ、毎年のこの鬱陶しい時期は何度経験しても萎える。
やる気まで削いでゆくようである。
 そんな梅雨も近年少し違う気がしているが、更に巨大化する台風の時期が来ると思うと気が気でない。
全く憂鬱な6月ではあるが、南方では大型魚の話を聞く時期でもある。
 親父には少々厳しい話でもある。

 話を戻す事にすると

いつものテイルフォーク型


オリジナルロッドフキを装着している。

リールはSealine 50SHA USA model
ドラグは組み替えてある。


活き〆してから、現場でそのまま内臓を取り去る。
海水で血をすべて洗い流す。
ここまでの作業は、磯の上ではなかなか骨が折れる。
内臓をすべて抜かれて鰓も抜かれた状態。

 朝からY氏のテンションはまずまずで、やる気は漲っている。
私と言えば、連日の繰り返しであるが、リグをせっせと作り準備するが、何時突然くるか判らない衝撃が闇夜を切り裂いて掻き毟るギターの音色に変わるのが恐ろしいほどであるが、Y氏のどこからか漲る自信に押されるようにして時を待つ。

どうしてもRAINBOW世代の宿命?
なのか・・・と思ったりする。
当然、私の子供世代は、知る由もないが、時々車内で洗礼を浴びさせるのであった。
 昨日と違って雨は無い。
天空は雲が支配して直射日光はないが、やはり蒸しむしと・・・とっても暑いのである。
 相変わらず蚊も元気である。

Y氏の気合は十分で、機材を積み込む。
このテンションは私と野人だけではありえない、よいイノシン酸である。

夕方の中だるみ売店のテンションは、相変わらず無愛想で全く悪態面をこちらへ向けるが、いつもの菓子パンとお茶を買ってこちらも無愛想に出る。
そこに立つ笑顔のおばちゃんの姿は、何度確認してもいない。

世代は確実に変わるものなのだ。

 私、Y氏、野人の3名は、師匠に今日は3人で目的地に向かう事を報告しRYUSEI号はいざ出陣。
師匠のお父さんは恩歳92であるが至って元気なご様子。
毎日同じことを聞かれるが、それも愛嬌とするしか方法はない。
15
年近く島で走り続けるRYUSEI号は、あちこちに錆びが浮いて如何にも島らしいが最現役である。
 その近くを島では過去ほとんど観なかった、観光ワンボックスの新車颯爽と走る。
快適そうであるがそれは、島には何故かマッチしないように映って、快適さと商売っ気のにおいがぷんぷんする。

一人当たり、20㎏近い機材と竿を背負って座に移動。
ここは、前回、前々回から改良に継ぐ、改良で、すこしばかり楽になった。
安全性を考えたものになってきている。
また、あらゆる機材がコンパクト化できたのも追い風となっている。

これに、魚が増えると帰りは更に重くなる。
特に大型魚となると、更に倍以上の目方になるので、魚は大切に即移動されられる。

風は少し南に傾いているか、心地よいほどに、汗も乾くような感覚。
 梅雨の時期にしては、コンディションは悪くはない。

せっせとリグ(仕掛け)を組み立てる。
Y氏はタマン狙いで竿を出した。

夕闇の訪れ。

沈む夕日。

波の音、風が耳に纏わり、それが相乗効果なのか、南国の情景が拡張する。
忘れかけた自然と大地と海。
対峙する時間は、限りなく無限にも思える。
海と自己。

潮騒と風。
一本の糸で自然と繋がる時、 天と地が交差する 。
 “極楽からするすると落ちてくる蜘蛛の糸”のはずは無いのだが、自然の中の人間がその手に優しく包まれている気分と、荒磯との緊張感の狭間に微妙なバランスで調和がとれつつあり、やっと世俗から解放されつつある心があり、その間に見え隠れする雑念はやはり凡人の悟りなのか。
 釣師の悟りは、単純であり、世俗の雑念は計り知れぬほど複雑に絡み合っている。
この複雑怪奇にも釣れた心を整理するだけでも大変であり、多くの時を必要とする。

多くは、その時間の前に更に次のストレスを抱えるこの社会の連鎖は、もはや止められないほど増殖する一方である。

 それを忘れる事さえ、許されない。

なんとも生き辛い世の中なのだろう。

そんな事とは一切関係なく、時々、スピニングから吐き出される糸のバラバラという弾ける音と、ギューンと言う遠心ブレーキの利いたスプール音は心地よく聞こえるが、明らかにそれは人造な音だった。
しかし雑踏の中の嫌な雑音とは違って、それも心地よい。

束の間の解放。
そしてY氏の根拠はどこにも無いが、恐ろしいほどの自信と確信がある。

子供の頃、ツリキチ三平ポスターだったか、カタログのカットであったかは忘れてしまったが投げるファントムマグサーボが滑稽に思えたように、今ではDCコントロールの時代?
 当然三平に磯からのガーラやイソンボ編というのはなかった。
マーリン編は存在したが、GT編は無かった。
今あっても引け引けなのは、おやじ世代だろうか。
もう何年も前のことではあるが、平成三平に掲載したらどうなのか、と旧友に話してみたところ、「三平の夢とイメージが砕ける」とその友人は言ったが、その通りだと納得した。

がしかし、話によると最近の三平には最新鋭のリールが搭載されているという。

 海面は時々ざわついたりするが、オオメカマスの出現であったりする。
ムロアジを放ると、すかさず食い付く。
60
80cmはあろう。
潮がたるむと、 久々にコブシメのアタリもある。

食べて美味しいこのイカは、人気のアイテムではあるが、あくまでも邪魔者でしかなかった。

その10へつづく

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