南方回帰Ⅳ-影と闇と残光2014-11 ― 2023年01月21日 18:46
それからの一撃
THEN A BLOW
一撃で仕留められればそれは達人である
一撃がだめなら二撃
二撃が駄目なら三撃、四撃と攻め続ければ良いことなのか
そうすれば、おのずと隙は見えてくるのかもしれない
いつもの日常と同じ様に目が覚めた。習慣と言うのは、よほどの変化事が無い限り続くみたいである。ふと隣で寝ている専務を見ると、熟睡の様子だった。それもその筈、専務のライフスタイルからすると夜中まで仕事する日ならば熟睡タイムであろうから。日頃のライフサイクルが、両人で少し異なっているのは当たり前と言えば当たり前の事なのだが。
独り珈琲を啜った。
なんだか静か過ぎるので移動する事にした。と言っても師匠宅ですが。
師匠宅でインスタントコーヒーをカップに適量入れて濃さ加減もいい加減にと啜っていると、そこへ昨晩車中で一緒になった例のお姉ちゃんのうちの一人が私に気が付いたらしく、声をかけてくれた。
「おはようございます~。」
おお、ここは少し希望と思われる朝の挨拶に、会話の始まりかと僅かながら思っているとそこでまた声が。
「昨日は釣れましたか?」
などと聞いてくるではないか。
一体どういう事なのかと半信半疑で私は、その真意を問うてみようと少し捻ってみた。
「おぉ・・どうみても釣りには関心ないと思っていたが・・・関心ないよねぇ?」
「はい、関心ないです。」
「だろうねぇ。」
ある面期待通りのお言葉であった。
彼女なりの目一杯(めいいっぱい)の、ありったけの社交辞令のお言葉であったと直ぐに解った。それもストレートな回答。変化球は全く持っていない様子だった。変化球かと思いきや、ストレートで空振り三振というところである。一体彼女たちは日頃どういう生活を送っているのだろうか、おっさんには全く知るよしもないのでそのままにした。当然魚など全く関心が無い様子なので、敢えて魚種まで説明するまでも無いと判断はしたものの折角聞いて会話をしようとする意思が若干でも見えたので、これをなんと説明すれば解りやすいのか?と自問自答する。関心ない人にさらりと聞き流す程度の説明と言うのは、なんとも簡単なようで簡単ではなかった。それをマグロと言っても想像はつかないのは当たり前で、それがハガツオに近い奴と言ったところでカツオとの区別がそもそも判らないのでもっと次元を下げて話をしなければならない。せいぜい回るすし屋のマグロかネギトロくらいなのかもしれない。
それでも、彼女達は社交辞令挨拶と言う手段を知っているだけそれなりに、社会の中でそれなりに揉まれているのであろう。宇宙からの距離は、月と地球程度には近づいたけれども、いや渋谷の交差点であう確立くらいは近くなったかもしれないが。
その後も数回彼女達と会うが、全くもって会話は弾まなかったし、関心もなさそうだった。ただのやぼったい親父にかまう暇など、全く持ち合わせていないと言うのがおそらく本音だろう。宇宙から来た人は、幻のように時々視界には入るが直ぐにフェードアウトして行った。ただひたすら1泊と半日の旅をどうこなして行くかが問題のようだった。一体なにを観光するのか私には分からない。
それから半日もすると、その日のその時間も、我々には直ぐに訪れたようだった。午後から夕方にかけて専務と二人、ゆっくりと準備にかかる。チェックする。
リーダー部分を補充。
ワイロン部分を作製。
Rリグ改の根幹の部分である。番手は、#36番でこれが基本となる。(ワイロンの太さを表す記号で小さくなるほど太くて強度があるものになる)
最近、愛用のプレッサ-に歪が出たのか、カシメの部分がすり減ったのか、あるいは変形したのか、時々決まらない事があるのでスリーブは2個止めにしている。10年近く使えば簡単にカット出来たワイヤーも、少し切れが悪くもなってきた。使用頻度にもよるが、5年も持てばまずまずと言ったところなので仕方ないと思う。そろそろ買い換え時なのは、良く理解している。旧YO-ZURI社からのつづく優良品には違いない。
今年もぼちぼちいきましょうか。
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