楽園の終焉-小楽園の幸福2011-8 ― 2020年08月07日 18:36
季節は、お盆へと移り変わっていきますが海軍将校だった祖母の義弟が当時不沈と呼ばれた超巨大戦艦で最後の任務へと出て、その妻である祖母の妹は被爆しました。
鰓に水を送り蘇生させる。
野生の背中は、やはり美しいまさに野生美とはこのことだろうか
わずかなコンタクトは、それを昇華させる。
久々に自ら、魚を水に入れて人工呼吸させた。
1回…2回…3回…4回と。
5回目くらいで魚が自ら頭を振った。
"もういいぞ、離してくれ"という合図に見えた。
左手を離し、最後の右手をそのすぐ後で離した。
魚は、その体をまっすぐバランスを取り、水中深く帰って行った。
「バイバイ。」
魚には届く事もない挨拶をした。いや届くかも?しれない。
そこで、ユリアナさんが
「もう燃料がないから一度帰ってからもう一度出直すと言っています。」
そう船頭さんの通訳をした。
「ああユリアナさん!もう目的は果たせたからもう今日はいいですよ。」
「もう満足したので帰りましょう。」
ああ良かった。
肩をなで下ろした。
本当になで下ろしたのは、後輩H名人なのだろうがね。
「キャプテン サンキュー!」
別れ際に握手をした。
「アリガト、アリガト!」
とまた、2回答えてくれた。
本当にうれしそうな顔をしていた。
彼の知るもっともメジャーな日本語で。それでも気持ちは痛いほど伝わった。
久々に良い仕事をした達成感があったのかもしれない。
残業のつもりが早上がりになった船頭さん。
今日のキャプテンは家に帰ってどんな話をするのだろう。
そんな、南の島の小さな出来事。
彼にも帰る家があり、仕事から帰った主を待つ家族があるだろう。
しかも、今日は結果的には定時前の仕事だろうから。案外真面目で、紳士な船頭さんであった。なにせ、一旦給油して更に仕事をすると申し出たところは、その心を知ることになった。
みるみる黒くなって行く。BLACK ULUAとか言われるが。
果して、それは。
小さな楽園がここにあるのか。それは、誰にも判らない。
現実はそうでもない裏があるからだ。
たった4人の中の現実と夢。
それは、瞬きの幸せ。
楽園の中の小楽園でなないか。
それが、永遠に続くのならば、小楽園でもいいのではないだろうか。
それだけ、人は平和と
幸せに飢えていることへの裏返しなのかもしれない。



