STARGAZER14-62024年08月05日 14:23

号機製造番号-M4414-M4415


再出発-再挑戦

5号機とNEWELL
五号機

 その後改良を重ねて行き、五号機から九号機は新たに月竿独自のプロテクト構造であるUM-Armorをブランクにコンポジットさせました。それにより更に耐久性と強度を上げて行きました。

また、ガイド設定の見直しを何度も行った結果仕舞寸法を更に短くすることに成功致しました。ブランク改良するにあたり再びふりだしに戻ります。しかしながらそこまでの試作や製造工程の蓄積は決して無駄ではありませんでした。リールシートサイズ、ガイドサイズの変更は当然のこと、エンドパーツまで新しく試作する必要も出てきました。結果的にロッド全体のパワーも少し上がりました。

五号機-2


2009年構想時試作から10年以上を経て開発4年いう超長期計画から、実践投入段階を経ていよいよ量産までに至りました。

他社にはまったく存在しない一からの構築になりましたが、幸いにも師匠のオリジナル設計である旧1363シリーズをそのベースとする事ができたことがとても大きな財産でした。かの服部名人をして、竿は師匠のものしか使いたくないと言ったことを思い出します。多くの若者は、服部名人という存在を既に知らないと思います。釣りの世界は、他の文化芸術、趣味の世界では顧みられない分野に過ぎないのかなと感じています。それは、それだけ歴史にとって必要なことでもないことを意味するのかもしれません。娯楽的要素からの脱却を目指す釣人は、ごく少数だからかもしれません。

夜間の撮影


夜間携帯撮影
なんとか竿の曲がりは撮影できたようではある
やはりデジカメはあった方がいいのかもしれない

吉田氏とロウニンアジ

試作五号機とロウニンアジを手にする吉田氏

 

五号機とNEWELL2


七号機および八号機

七号機と八号機


 七号機以降は、ほぼ完成の域に達してきました。本体は、ほぼこれで行くことにしました。ここで大きく転換した点は、替え穂先のことです。以前よりその昔のスペアトップの存在がとても気になっていたところでした。これを何とか復活させたいと考えていたからです。しかもスペアトップは、同じUM+グラファイトを採用せず調子を変えたS-100トップとしました。UMTOPより若干反発力が増してルアー等の操作性がよりし易くなると考え、より幅広い釣りを可能にしたかったというとても欲張りな発想からでした。しかしながら実釣を積み重ねていくにつれ、いくつか意見が出てきました。途中でのスペアは使わない、トップガイドを外すのが面倒である、ルアーロッドを別で使うとの意見からそれを見直すことになりました。また当然コストもアップします。

結局のところS-100トップは、以降採用されないことに決定しました。つまり幻の機種になってしまいました。あくまでも試作なのでそれも当然の必然なのかもしれません。その後着実に実績を積んでいきました。

AVETと七八機


七号機及び八号機はS-100穂先が採用された


七八バット部分

バットとS-100トップ及びエンドパーツ

アイスブルーとパープル(試作)

クエと占星術


どの魚もそうだが、活きた色が本来の色である

クエと占星術2


死体の色は既にそれは色ではない

占星術とバラフエ


 人は考えて、それを成す事がひとつの生き甲斐なのかもしれません。それが切れても引き継ぎされることで継続性と改善性が高まるのかと思います。

その7スペックへとつづく

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