儚き偶像の行方2011-Ⅰ-3 ― 2019年04月09日 20:25
今年に入ってから、セイゴいびりとインガンダルマ(ミ)とか釣った以外は、ほぼ出会っていない。
そうこうするうちに、あっと言う間に4月に入ってしまった。
令和と言う響きがまだ定着していないこの頃。
令和が文字通りであってほしいと願うこの頃である。
職人魂(Craftsman ship)
しばらく、ご無沙汰であった師匠に連絡もせず、その時は突然起こった。
永眠のご連絡を聞いたのは、あの3.11震災後の5月であった。
師匠先生のブログによると・・・。
昨年末ごろから右肩が痛み始めて、仕事はボツボツといった状態であったが、この春先から痛みが強くなり、病院通いを続けていたところ、つい先日、疼きを感じていた部分に筋断裂が炸裂音と共に突発性の激痛を伴ってやって来てしまって、このところ、右手は一切使えない状態となって、服の脱ぎ着も歯磨きも寝返りも出来ず、箸も使えず、字を書くことも出来なくなっていたが、少し痛みが和らいだのか、何とか字を書くことが出来はじめた。
そんな訳で、現在のところ作品を注文いただいている方には、作品をお渡しすることが出来ず迷惑をかけているが、いずれ鎚が振れるまで回復したら、心をこめて鍛えたいと思っている。
だが、元のように回復できないのではないかと心配している。ただ、これまで造りためて来た作品が少しはあるので、その内には、肩の痛みも何とかなるだろうとノーテンキに思っている。
さて、4月に入り四万十も急に春めいて、ウグイスの鳴く声が響き渡るようになった。
河川敷の柳も若葉を広げて青々として来た。ボケの花も満開、黄水仙の花も咲き誇ってドヤ顔をしている。
川岸の道に植えられている桜も満開である。暖かな春風が、一日も早く、東北関東に吹いてほしい。
元気ならば、被災地に飛んでいってお手伝い出来るのに、この痛くて動かせない身がなんともいまいましい・・・・・。
(工房くろがね湧風の戯言4/2より抜粋)
そして、師匠も数々のドラマを残されてご永眠されたのである。
後になって思えば、その2年前の秋に最後に打って頂いた大出刃を打つ時に肩が痺れるほど上がらないので
今後、このような大物はもっと長い仕事期間をください。
と聞いていたのであるがその時より師匠の体は少しずつ蝕まれていたのかと思う。
多くの教訓とドラマを与えて下さった師に深く感謝をしてこの2011年を乗り切る事にした。
そして、消えかけていた若かりし頃の私と岡田師匠との思いではまたふっと昨日の如く思われ、目の赤い魚もすぐそこにいる気がした。
師と師の心は永遠に。
その4深海の怪物へとつづく
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