タックルバランス その先の行方2026 ― 2026年02月07日 17:05
タックルバランス その先の行方
月竿最弱クラス
CT702‐UM1p CT562-UM0p
序章
月竿の根幹を実践するエクストリームゲーム
新型CT1203₋UM6xp 12’0’’f 3pcs 30Lbクラス
“An
extreme game that embodies the core philosophy of the MOON ROD.
New CT1203‑UM6xp, 3‑piece, 30‑lb class.”
IGFAルールがもたらす“誇り”と“達成感
IGFA30Lb classライン道糸約8号で30kgを優に超を超えるロウニンアジとその古参実践者のライトタックルバランスを最重要視しての結果
そのIGFAのルールを実践することは本人の決定に基づくプライドでもあり、人生を豊かにする糧になる
それは、激動変動してどんどんアップを迫られる動画配信とは異なる、己の誇りを具現化する達成感にあるのかもしれない
真実だからそれが正しく評価されるとは限らないということにも似ているのだろうか
考え過ぎだろうか‥‥
月竿ULクラスの現在地
2026年の冬。月竿ULクラスは、24年の歴史を経て新たな局面に入りました。
本稿では、CT702-UM1p/CT562-UM0pから最新S100シリーズまで、
“最弱にして最強”のタックルバランスを、実践例とともに振り返ります。
房総ライトゲームの変遷、ULで挑む大物、そして道具と釣り人の関係性──。
長文ですが、ゆっくりお付き合い頂ければ幸いです。
今年も冬になり、それなりに寒い毎日です。日本海側は、毎日大雪で太平洋側は雨も降らずというとになっております。温暖化が叫ばれて久しいですが、それなりに今年は寒い気もします。そしていきなり短い春から夏に突入なのでしょうか。
さて、寒い時期のFW以外のウルトラライトタックルと言えば、アジ、カマス、ニベ(イシモチ)、春前のメバル等々親しみ易い魚種達の時期になりますがそれに関しての道具となりますと、月竿には、その表にそう多くは出てこないシリーズも多々あります。それは一重に当方代表のプロモートの脆弱さにあります。それも当方の実力と言えばそうなります。
UM₋Graphite ULクラスの代表でもあるCT702-UM₋1p
その中でも軽量級のULクラス、CT702-UM1p及び0pそして1xp、CT562‐UM0pのこれらは草創期よりラインナップされているシリーズです。そんなウルトラライトクラスの機種も現在では、月竿最弱の最強と言う、CT632-S100-01xp及び562‐S100-01xpという最新機種が主力となっていきました。製作見本等は公式FBにてご確認いただければ幸いです。
CT632-S100-01xp CT562-S100-01xp
そのビックゲーム譲りの“S”は最強最弱のはじまり
その瞬間は、突然襲ってくる
CT632-S100-01xp作品一例
左からピンク、サンドベージュ、ダークグレー、ブラウン
赤いスレッドカラーと飾り入りの632‐S100-01xp
新型CT632-S100‐01xp 2~8Lbクラスまで対応の最強最弱の竿
中型のヒラスズキ ナイロン1号だが6Lb表示である
中量級3.26㎏ヒラセイゴキャッチ後のCT632-S100- 01xp とそのリグ
ユーザーさんが勝手に房総スペシャルと呼んでいたりする
リールはおもちゃと称するあの千葉真一さんもびっくりの筆者お気に入り
リールは最上位機種でなくてもよいのだろうか・・・・・
上3段目CT503₋S100-01xp プロトタイプ
CW/GW=キャスティング.又はジグウエイト最大/DM=設計上最大ドラグ値/
DS=設計上実用ドラグ又は参考値/TIP=先径㎜/BUTT=元径㎜/WT=ブランク重量 S-Blend=特殊Sグラス配合/UM/S=特殊UMグラス+特殊Sグラス
CT632-S100-01xp 形状記憶スパイラルベイト仕様
個性は、カスタムされる
かつての2Aは3Aになった気がする
1点モノのウッドスリーブ
ウルトラライトタックルの有力種のひとつであるアカメバル尺超え
CT632-S100-01xp White phoenix
K-sp
尺を超えてくるととてもパワフルなファイターである
アカメバル
クロダイもそのライトタックルでの対象となる
それを巷では、チ二ングというらしい
もはや日本語となりつつある現在進行形の釣り用語なのか
中型ヒラスズキ ナイロン1号 6Lb
その昔のナイロンより明らかに強度は高い
セイゴの合間のプレデターを獲れるか獲れないかは大きい
CT702-UM1p/CT562-UM0p
草創期から続くライトタックルの系譜
それでも、この初期からのUM1pと0pはライトでしなやかUM₋Tipというフレックスグラストップ(チューブラ)を採用したハジキやショートバイトに対峙するしなやかさと一体化するグラファイト部分の絶妙なバランスの上に成り立つ特殊なブランクです。それは現在の市場に於いてもかなり特殊なブランク、ロッドになります。つまり一般的ではないことになります。今となってはいや当時からかなりマニアックなブランクには間違いないようです。一度手にしてそれを武器化できたその釣り人には、強力なアイテムになり得ることでしょう。
月竿最弱のルーツ
ROOTS OF KENCOR MAGNAGLASS USA
なんと言っても月竿ライトのルーツは、1981年頃に購入したKENCOR Magnaglassと当時の国産オリムピックリールとストレーン4Lbだった、強烈にドラグはスカスカカクカクだったが竿の柔軟な対応が衝撃を吸収してくれたように思えます。
https://tukinoturisi.asablo.jp/blog/2017/07/12/8619123
※ブログ参照
約45年後のKENCOR46の残骸
大森製作所のコメットそしてシマノ22SEDONA
1989年7月1日撮影(既に購入から8年後)
この脆弱というか、現在とは比較にならないほど低スペックのオリムピックリールとコンボでいくつか数えていないほどエゾイワナと戯れた
いわゆるインスタントカメラ“写ルンです”だったような
もちろんデジカメという概念すらない時代背景
KENCOR66₋2V改(30年で2回目のレストア)
2001年と2023年2回のレストアを経て既に違うものになっている
富士KLガイドに変更 によりPEラインも軽快に操作できるようになった
オリジナルは旧PBのアルミナオキサイトガイドである
UMシリーズ誕生の背景
2000年代初頭のSWライト事情
既にこの竿をリリースしてから20年以上経過しておりますが、当初は管理釣り場というものは既に存在しておりましたが、現在とは若干変わっているとおもいます。現在の管理釣場というものは、よりレジャースポットとしても洗練されてアウトドアエントリーとしても認識されているようです。昨今のアウトドアブームは既に去ったように思いますが、そういう施設が残るのは外で楽しむことへのきっかけになっていることは悪いことではないと思います。またその当時は、SW、FWライトタックルと申しましてもそのラインというものはまだナイロンライン主体の一部フロロカーボンの構成でした。そんな時代背景からすると現在は大きく異なると思います。そんな2002年頃は、まだアジングとか言われることも少なかったか使われなかったと思います。それは、エギでイカを釣ることがエギングと名が付いてから以降の展開になろうかとおもいます。そのイカ釣りでさえ、90年代初頭頃はエギングなんて言われていませんでした。
アジング以前の時代とユーザーの要望
24年続くUM-Graphiteの進化
そんな時代背景ですが、アジ等をルアーで遊ぶと言う当時のSWの大物狙いの方から“月さんでもライトでアジとか小物を狙う竿作ってよ”と言う要望から腰を上げたシリーズです。当時は、そんなハードコアなより大物へと狙うユーザーさんの予備程度にと考えてはおりましたが、彼らの遠征や大物狙いはともかく日頃のライトな遊びの要望に応えるために機種は増えて行きました。そんな背景を持ったUM₋Graphiteシリーズですが、今でも現役で活躍しております。また、年毎に多用化するデザイン、変異、進化するパーツ群より、より時代に合わせた仕様、あるいはネオクラシカルな仕様も時代の要望に応えて参りました。そうこうするうちに24期です。そこはカスタムロッドの強みの一つであることは認知されるところです。
https://tukinoturisi.asablo.jp/blog/2018/02/07/8783840
しかしながら、もう既に無い機種アイテムもあり残す在庫はけっして多くはありません。今後は、後継機種に移っていくかもしれません。(一部そうなっております)
創業以来じっくりと組上げられる方針は今も変わらない
変わるとすれば世の中の世情と事情なのか
2004年当時のCT562-UM0p
※当時のデジカメになるので画質はかなり劣ります
当時のグリップ部分(2004年)
RECの形状記憶ガイド2004当時
21年以上も前のデジカメは今現在のスマホにもはるかに劣るのか
月竿初期のULクラス
上記は、当時のユーザー希望で渓流向けに作成2004年初夏
2011年当時のCT702-UM1p
ユーザー希望でシンプルかつSW4~6Lbクラスラインでのハード使用の希望
シンプル&シングルラップミリタリーグレーンの希望仕様(2011)
後にこれがドラマを起こす
このハードユーザーはシンプルかつ実践的なデザインを好む
同701₋UM1p コルク2A仕様(2011)
当時の主力である富士TYSG通称Yガイドはそのスピニングロッドに於いて人気機種であった
2011年当時の2Aコルクは現在の3A程度にあたる
コルクのグレードは落ちる一方で値上げにつぐ値上げはコストアップに直結する
今更ながらですが、今回はこれらのUM₋Graphiteシリーズを中心にスポットを当ててみることにしました。しかしながら、そう申したものの既に完売の機種もありますので詳細はお問合せください。と言うのは今も昔も同じと言えばそうなります。
これらは、新型アイテムでもないので製品案内とすべきか悩みましたが、より総合的なタックルバランスということを表題に展開して紹介することに致しました。20年前にそれをしておけよと言われればその通りかもしれません。そこに異論はありませんが、世の中の主流でなくなったが故の発信なのかとも思います。しかも今時ブログなんて見ないよという方々の多い昨今では、さらにインパクトを欠いたものになります。
CT562-UM0p/月竿早初期より既にラインナップされていた
当初はFWの渓流ロッドとしての色あいも強かったが、世の中のイメージは恐ろしいものですっかりSW専門ということになりつつあった頃の完全仕立作品でパーツは当時の新型アイテムになっている軽量トルザイトガイドと富士グラファイトシート
そしてオリジナルロッドケース
富士TVS系のリールシート
ユーザーの希望によって採用するのが基本
三河綿による竿袋はカスタムメイドである
製作者の好みというよりは、そこはカスタムロッド
ユーザーの希望が色濃く反映される
イシダイ竿とCT562-UM0p
SWといえども、全く異質な組み合わせ
タックルバランスとは何か
現代釣りにおける“バランス喪失”
2002年製造のCT562-0p (上)
主に渓流トラウト用と房総のULゲーム兼用として作られた
結果主義とエンターテインメント化の影響
リール性能依存の時代に思うこと
釣りでいう「タックルバランス」は、竿・リール・ライン・ルアー(仕掛け)・フックなど、道具一式が目的に対して無理なく調和している状態のことを指します。それは単なる相性ではなく、狙う魚・フィールド・釣り方に対して最も効率よく力が伝達される組み合わせを意味します。これのバランスが欠けてしまうと、時と場合、条件等によって最終であるキャッチという結果を見いだせない場合があります。これは、その設定がギリギリであればあるほど顕著に出てきます。多くの釣り人はこれを語ろうとしますが、案外バランスを見失っていることも多く認められます。それは現場であればあるほど見かけたりします。
しかしながら、昨今の流れではそれがあまり顧みられなくなりつつあるジャンルや対象魚もあります。その負担は、どんどんリール性能とその高耐久性に依存しているあるいは、デジタル機能、モーター機能に依存する釣りです。もちろんそれに比例して耐えうるラインの高強度、高性能も多分に要求されることは誰でも容易に到達する考え、事項でもあります。特にスポーツ&ゲームとしての釣りが破綻しているジャンルもあるでしょう。ルール無用は、娯楽の世界や広い意味での釣り、遊漁を包容して行くことでしょう。さらに先の結果、成果まで到達します。そしてそれは、常態化から習慣化しそれが型にまで嵌まっていくことでしょう。それはそれで有りで否定されるものではありません。むしろ、釣り業界自体も商売に乗ることにつながっていくので歓迎になる傾向かと思われます。また、有りとしなければその到達点も見えないまま、つまり結果がでないと意味はないという究極の結果主義ということになるかもしれません。結果が伴えばそれなりに評価されるべきでしょう。そこには、綺麗ごとの一切を排除した達成があります。勝てば官軍なのは今も昔も変わりません。大義名分、理想も負けてしまえばすべてを失うそのような戦いなのかもしれません。しかしながら、これはあくまでも遊漁というカテゴリーなのです。
そうなると、その楽しみの部分を自ら排除していくということにもなりかねません。
昭和のタイガーマスクとMr.NO
「ルール無用」の象徴としてのミスターノー
ルール無用ならば昭和の名作タイガーマスクと同じ展開?とも言えなくもありません。当時の少年は、そのアニメのオープニングテーマにもある「ルール無用の悪党に~正義のパンチをぶちかませ!」が既に脳裏に焼き付いていました。そのタイガーマスクには、ミスターノーというこれまたものすごいキャラクターが存在していましたが、これがかなりインパクトのあるストーリーでした。ルール無用の釣りは、どこかタイガーマスクに登場したミスターノーを思い出させます。
彼は勝つためなら手段を選ばず、競技そのもののバランスを破壊する存在でした。
スポーツとしての美しさを守るという視点
現代の釣りにも、道具の性能に頼り切り、ルールやバランスを置き去りにしたスタイルが散見されます。
それは一見派手で結果も出ますが、スポーツとしての“美しさ”や“達成感”を奪ってしまう点で、ミスターノー的と言えるのかもしれません。
筆者は、スポーツに精通する人間でもそのルールに詳しい訳ではありませんが、生き残ればそれが勝利となる究極のサバイバルならルール無用なのかもしれません。それは、前述の「勝てば官軍」に近い意味合いをもつのかもしれません。
なんでもルールやバランスを欠いたものはその感動や達成感、強いては幸福感を奪っていくのかもしれません。そこはもうその境地に至った人にしか分からないのでしょうか。
現代釣りに重なる“バランス破壊”の構図
釣りの成功率と快適さを大きく左右する基礎がタックルバランスと言えますがよりその上には、水(潮)の流れ・魚の気配・風の強さ・自分の身体感覚がひとつの線でつながる状態に近いものがあるのかもしれません。道具が邪魔をせず、自然と一体化していくような感覚。そうなるともうお前は仙人を目指すのかと言われそうなのでそこまでとは言わない、あるいは目指さなくてもよいとしましょうか。
いずれにしても、現在においてバランスを欠いてもその結果自体は変わらないあるいはその欠いたおかげで獲れるようになった怪物もなんとか結果が出るようになったのかもしれません。それは、エンターテインメントとしてはかなり脚光を浴びそうです。その点現在の動画中心の中では大いに有りなのかもしれません。それは、エンターテインメントとしての成功する為の手段でもあるのかどうかわかりません。また、その解説ともなれば当然そのタックルバランスは、形としては一応語られるものでしょう。しかし、その主力はモンスター狩りの結果そしてその製品のオーバースペックなものが、評価に依存しやすくなります。それは、リール、竿、ライン、針等々の中ででも一番派手に映りこむのはリール、次に竿と言う感じでしょう。しかしながら実践中に目立ってしまうのはリールになるかと思われます。そこは、リールメーカーの戦略上重要なファクターでもあるでしょう。その点は、理想と商売のバランスをうまくとる必要がありますが、現実はとても商売の方に傾く傾向にあるのは、必然と言えば必然です。高負荷にも関わらず、けたたましく鳴り逆転するスプールの映像は、そのアングラーの興奮を一気に駆け上がらせる絶好のカンフル剤です。一気にアドレナリンを放出させます。ある程度その逆回転音=魚の抵抗と結びつけられます。容易に興奮度は跳ね上がるのは釣り人の性でしょう。
房総ライトゲームの変遷
2000年代初頭の“おおらかさ”
後継機種のOKUMA ITX
その後オクマITXはさらに完成度を上げてきた
もはや、リール=日本製という評価もかわりつつあるのか
コロナ禍以降の過密化と釣り禁止エリアの増加
話を具体的に展開して一例を述べてみましょう。
かつて房総では、いわゆる“おかっぱり”と呼ばれる身近なところでアジがたくさん釣れていました。コロナ禍前は、メーカーやお店によるアジング大会なるものも行われていたようです。それなりに釣り業界もそれに一部傾倒するあるいは、そのウエイトを置くようになったりもしたように思えます。それでは、2026年現在においてはどうでしょう。業界の波としてはまだ少し残っているか、ある程度の重要ジャンルと呼ばれているかもしれません。しかしながら、こと房総に限定するとかつてのような数釣りはあまりできなくなってきたように思えます。都心のアングラーのアジング聖地と言うにしては、ちょっと辛い展開になってきたのかもしれません。
アジへのこだわりとフィールドの現実
それに代わってかどうかはわかりませんが、年によってはカマス、ニベが多く釣れるようになりました。それに加えてコロナ禍釣りブームが便乗されてか、多くの釣り人が押し寄せることにもなったようです。特にカマスは、容易にたくさん釣れるとのこともあり過密釣り状態となったようです。それは、違う意味でモラル無用のカオス状態と言って過言ではなかった…かもしれません。その後に残されたものは、釣り禁止の立て札ばかりなのかもしれません。地域によっては禁止でないところを探すのにも一苦労という話をユーザーさんからお聞きしました。我が国の流れとしては一度禁止になったことは再解禁、解除という例は多くはない、いやほとんど無い傾向が強いのかと思われます。
それでも比較的おおらかであった房総は、まだいい方と聞いてはおります。
おおらかさが、さらにおおらかであった2000年代初頭では、アジやセイゴが容易に釣れました。もちろん釣り禁止エリアは限定的であったように思えます。筆者は、アジ釣りにさほど関心があったわけではありませんが、暇があるとお付き合いでライトタッルをひっぱりだしてはおりました。その主力の一部がCT562- UM0pと1pです。
現場でちょっとしたコミュニケーションをとる方あるいは取ってくれる方は、ある程度の一定層の多くが「アジは居ませんか?」という質問を何度も何度も聞きました。それは現在でも変わることはないようです。ここでコミュニケーションをとってくれる方と申すのは、とってくれない方も多く存在するからです。一体何がそうさせるのかは私には分かりませんが、きっと日頃から他人と会話は基本しないという方針なのかもしれません。世知辛いと言えば世知辛いですが、これが我が国の寂しい現状の一端ということになろうかとおもいます。海外ではあまりガン無視とかは無いように感じるのは私だけなのでしょうか。事故にもつながりかねないリスクでもありますのでそこはできるだけ挨拶程度の最低限のコミュニケーションをとることをお勧め致します。
さて、その解答には「セイゴなら釣れる」と申しますと「アジじゃぁないのか…」という渋い顔をされることもしばしばです。アジは、釣り、食味、その扱い易さどれもとってもいい魚には間違いないですが、彼らがアジにこだわる理由は、未だに良く分かりません。フィールドは常に変化して行くものであり、アジが釣れることがあったり、混成したり、全くいなかったりと人間の都合通りにはいきません。もちろん他魚種でも同じことが言えるとおもいます。その点、管理釣り場ではそこにいる魚が決まっているのでその心配はほとんどないのかもしれませんが、そこは自然。こちらの都合通りには行かないことが多いです。アングラーは、その環境の中にいることをしばしば忘れがちなようです。その対象魚が釣りたければしかるべき時期のいるところに行くしかありません。
ULタックルの実践例
セイゴ釣りにおけるUM-Tipの真価
そんなライトタックルを用いた丘からの釣りの現状ですが、ここのところ筆者は、新型ブランクのCT632-S100- 01xpでの釣りが多くなっていましたが、上記機種のCT702‐UM1p等を用いてセイゴ釣等でお茶を濁しています。理由は、簡単でそこにセイゴが居るからです。特にこだわりがあるわけではありません。そしてこの釣りに関してははやりUM-Tipが持つ特性にあります。この竿とのバランスは、ナイロン06~1.0号ですがセイゴ釣りにはナイロン0.6号のワールドプレミアムという製品を使っておりますが、この強度が恐ろしくあり、かつての0.6=2Lbとは大きく性能が異なります。メーカーによって若干異なりますが、同クラスのヤマトヨ社の同号数も併用しています。強度表示は少しヤマトヨの方が下回っておりますが、耐久性は良い方だとおもいます。また同号数であってもどちらかというとトアルソン社の方が太目に感じます。昨今は、どんな釣りもPEという方が圧倒的に多いかもしれませんが、コアユーザーさんの話によるとマイクロノギスで計測すると少しトアルソン社の方が太いとのことでした。
またそのラインを使い分けることは、その釣りの幅を広げてくれるでしょう。またPE主力の昨今である以上は、そのリールのドラグ性能はかつてのものよりはるかに上であることは必須であります。逆に言うと、多くのリールは伸びの少ないPEラインに合わせたよりスムースなドラグ性能を追求してきました。ここでは、より強度の増した高強度高耐久PE かつ高負荷耐久性リール性能については述べません。エステルについても同様に割愛致します。
を付けなればならないことは、一部JGFAのラインクラス部門にトライされている方は、そのライン強度表示通りのラインクラスではエラーが多いことです。ラインメーカーのほとんどはIGFA規格表示のものがほぼ消失してそのライン強度は少し強めに設定されています。つまり4Lb強度表示であったとしても4Lbを超えることしばしばで結果記録が認められない場合があります。
リーダーにはフロロカーボンの1.2~1.5号の6~8Lb強度のものを使っています。ナイロンがメインラインなのでフロロは比較的硬めと言われるサンラインのV- ハードを多用しています。今のところこれに不満がありません。もちろんここは好みによりますので他社でも当然結構です。しっかりした性能のものを好みでご選択ください。
ファーストコンタクト:ジグヘッド(針)の重要性
アジ弾丸1.2g/1.5gの強度差
次に、魚とのファーストコンタクトである針の部分、これはオーナー社のアジ弾丸1.2~1.5gを多く使っていますが、1.2gですとその軸が1.5gよりも細く、セイゴの20~30㎝クラスを10本前後で曲がってしまうこともしばしばです。そこで1.5gを使うとその強度は上がっているのかより多くの魚をかけても曲がったり折れたりすることもが少なくなってきました。ただしそれには、ばらつきがあります。またウエイトを上げることによりそのリトリーブスピードが上がり口を使わない場合も多々あります。その点、オーナー社のこれを開発した担当者は良く考えており、先端の突起をプライヤーで容易にカットできるように設計されています。わずか0.1gに過ぎませんが、ここで釣果を左右するとするなら選択しない手はありません。そこをアングラーが判断できるように設計されているのには脱帽するばかりです。こんな小さなジグヘッドにも考え抜いて作られたのには設計するものの努力が目に浮かびます。そんなことまで考えて今日の釣りがあったと後で考えるなら、その後の珈琲もとても美味しいことでしょう。そこは、インスタントコーヒーや缶コーヒーであっても変わらないボーナスです。
アジ弾丸1.5g先端カット1.4g
このジグヘッド1個で113本のセイゴをキャッチした筆者レコードとわずか3本目で伸びてしまった同製品
必ずしも製作側の正当評価を受けるかどうかはその製作側の考え方一つで左右されるが、113本の22~30㎝セイゴに持ちこたえた同社のこのジグヘッドには賞賛せずにはいられない
114本目で折れた時は、おもわず声が漏れた
なぜだか非常に悲しくも儚い一瞬ではあった
ULで挑む大物
CT702-UM1pでの75cmマダイ
突然の大物と格闘2時間後
10年経過のCT702-UM1p でのマダイ75㎝ 5.75㎏老成魚
ラインはワールドプレミアム0.8号3.5Lb
リールは、最後の日本製(一部他国)フリームスKIXは、日本刀をモチーフにした素晴らしいリールだった
筆者は、旧ダイワ精工の名品と勝手に思っている
なんとこのマダイは、クサフグを7匹捕食していた
そのことをフグ毒の研究をしていた恩師に報告すると
もう隠居なんで、その後はわからんな.…の答えだった
ただこの個体の致死量のTTXではなかったということになる
今はその恩師も故人である人生は短く感じるがその最後は誰にもわからない
咄嗟に出てきたヒラスズキ(ヒラフッコ)と同CT702₋UM1pでの一本
現在もオリジナルユーザーの下で活躍し続ける702‐UM1p
リールはKIXでヤマトヨバーサタイルデザイン1号4Lb
重量感のある最弱の最強例
ヒラスズキとの遭遇
一方の魚は、そのサイズ、ウエイトにばらつきがあり大きなセイゴいや、60㎝を超えてもはやセイゴとは言えないクラスが掛かる可能性も多々あるのです。(関東では40~60㎝程度のサイズをフッコとも呼びます)多くのレギュラーサイズをうまくフッキングに持ち込み、そのバラシを軽減して結果を上げるということと対大物対策はとっても重要なことであり、タックルバランスが問われる局面であり、それは突然訪れるものです。房総では、不意のヒラスズキや80㎝を超える大型のスズキ、他魚種と言うこともあり得ます。同じ60サイズといえどもいわゆるスズキ(マル)とヒラスズキ(ヒラ)でもその重量も体感的な引きつまり魚のパワーも大きく異なります。また時たまヒラを彷彿とするグッドコンディションのマルの場合もあります。局面の中には、そのようなヒラとも対峙して勝利(ランディング)に持ち込むことも考慮して攻略すべきと心得て備えるならば、その達成感は大きく増加することでしょう。この局面において、獲れる、獲れないはその気持ちにも大きな溝が存在することは間違いありません。それはあなたが根っからの釣り人であることへの証明でしょう。月竿ユーザーの大半がそれに属していることと考えます。
タックルバランスの重要性
ラインは、ヤマトヨ社のファメルバーサタイルデザイン0.8号3Lb.
アジ弾丸1.2gは、伸びていてギリギリだった
セイゴに混じって小型ベイトを捕食していた大型セイゴ(マルフッコ)
リールはインスパイラだが、国内大手2社はさらに性能を上げていった
スピニングリール
リール選びの考察
その進化は止まるところがない…ただそれだけでいいのだろうか
OKUMA Inspira(2011当時に投入※廃版)
この頃からオクマのリールも性能を上げてきたように思う
2000〜2500番を推す理由
シャロースプール時代の糸巻量問題
最後になりましたがリールです。これは何を基準に選ぶかはその人次第にはなりますが、最高スペックでないといけないということはありません。また、それにこだわる必要はありません。ただしここも嗜好や都合にもよるので最高スペックを使うことは良いことです。最高スペックを使うことが必須かどうかということに関しても選択肢の1つではあるけれど、必須ではないと言えるでしょう。また、そのサイズ規格は各社メーカーによってある程度揃えてきたこともありますが、ここは大手S社と基準として考えることとしましょう。(かつての国産4台メーカーはまちまちでした)
500~1000番の最小サイズあるいは1500番という選択は、ダメではないけれど、2000~2500番をお勧めしたいと思います。現行のスピニングリールに関しては、糸撚れ対策もしてはありますが、それでもキャストの回数とドラグをフルで使うということを考慮するとリム径(スプール径)は可能な限り大き目が良いことになります。また昨今のシャーロースプール化は、便利ではありますが、よりライトでエキサイティングなゲーム展開をすることに於いてその糸巻量は多いに越したことはありません。またライントラブルは必ず起きることですから、たとえトラブルである程度のラインを消失しても、糸巻量が多ければそこから次への対応が可能です。また、即ゲームの継続性を考えるならスペアスプールもあった方がより便利で快適にゲーム展開できることでしょう。昨今ではなぜかスペアスプールが圧倒的に付属しておりませんが、筆者はあった方がありがたい派の一人ではあります。売る側のコストも考えるとスペア付はなかなか辛いところかもしれません。明らかに売値はあがります。現在の大手リールメーカーは、基本部品扱いで別途購入ということになっています。
後にスペアスプールを追加して釣り幅を拡げた
左上のシルバースプール(OKUMA
USA)
要約しますと月竿CT702-UM1pとのバランスタックルは、2500番リールに0.6ナイロン+フロロリーダー1.5号にアジ弾丸1.5gまたは1.4gということになろうかと思います。もちろん不意の大型対応です。また対象魚やそのリグ(仕掛け)は少しずつ異なりますのでこれだけという訳ではありません。今回の具体策としての一例と捉えてください。
上記項のマダイと同じ機種の4000番
筆者が10年以上愛用した旧ダイワ精工のKIX4000番
このクラスでは最後の日本製ではないだろうか
ダイワ精工と言えばこのロゴだった
しかしながらそれも忘れられて久しい
とても寂しくも感じられる
時代も世代も大きく変わる
“月竿最弱にして最強”
偏食の末の捕獲
相手は中量級ヒラ
20㎝のアジもすっぽり一口で入る大きさ
メバルの顎も比較的大きい
尺超えのアカメバル
ジグヘッドはアルカジック社
TACKLE HOUSE オルガリップレス43夜光カスタム
がっぷりと丸呑み
やはりリーダーはフロロ必須である
まとめ:タックルバランスの本質
この最弱にして最強という言葉は、このウルトラライトタックルを用いての最大限の性能を引き出しての戦いにあります。そのバランスの上限のギリギリ。それは、どれか一つ欠けても成立しないぎりぎりの線です。もちろん、より確実な上のクラスを選択すればいいではないかということが出てくるのは自然な質問でしょう。それには、大きく2つの理由があります。一つは、自分(アングラー)がルール付しているIGFAもしくはJGFAの記録を狙うためにあえてその枠に嵌め込んで戦うパターンまたは、それを基軸としているアングラー。
もう一つは、その道具立てでないと口を使わない偏食なパターンとにあります。通称マイクロベイトパターンとも呼ばれているようです。これらはきっぱりと分けるだけではなく、両方を兼ね備える場合、複合される場合も当然あります。またそれらが簡単の区分けできる訳でもない場合は当然多々あります。
そこは十人十色な部分もあることでしょう。そこが趣味としても面白いところの一面でもあったります。
主に後者である口を使わない場合ですが、案外大型にも関わらずそこに餌として存在するベイトが小さいパターンか比較的その小型の群れとは別に同じ餌を捕食し、潜む突然のプレデターの場合です。前者は意図的に人間側のルールに縛ってのゲーム、スポーツにも通じる国際ルールでの戦いに価値を見出している場合とそのアングラー。(IGFA、JGFAに関しては公式ページがありますのでご関心のある方はご確認ください)また後者は、それが必須または有効である場合の中でのアングラーでもあります。ここも人間側にはどちらの思惑も含まれているのでその感覚をどちらも有する場合もあるのは当然です。
釣りを深くする“道具と自然の一体感”
月竿はそのどちらにも対応するようにつまりユーザー本位で仕立てるのがその基本です。そしてなによりも忘れてはならないのが、釣り自体がとても楽しむというあるいは、他の程よい余暇の過ごし方でもあるのです。ここが釣りという特殊でもなんでもない趣味の奥深さ、器の大きさです。他にもそのような趣味はありますが、奥行きは大変深く人生においてはかなり重要なことがらなのでしょう。
房総名物カスザメ
新型CT632- S100-01xpの真価とシマノ
エントリーモデルの22MRLAEL2500 ラインはヤマトヨのフロロ0.8号
ライトタックルでの有力外道の最右翼だが、案外皆さんニベ釣りでキャッチしている
そのスピードは、緩慢な方かとおもう
外道としては大変楽しませてはくれるとてもいいやつである
しかも案外付き合いは良くいい遊び相手ではある
彼らにとっては迷惑至極ではあるだろうが
結果だけでは語れない釣りの価値
「永遠に幸せになりたかったら、釣りを覚えなさい」
「永遠に幸せになりたかったら、釣りを覚えなさい」
という言葉がありますが、一般には中国の古い言葉として知られているようですが、実際の原典は定かではないようです。ただ、この言葉を日本に強く根付かせたのは、故・開高健でしょうか。
また、釣りを通じて幸福や知恵を語る文化は、古来より東洋にも西洋にも存在するようです。
釣りは単なる遊びではなく、人を静かに、そして深く満たす行為である
その本質を、この短い言葉は見事に射抜いていると思います。というのも文豪に対して大変失礼ではありますが、その点ご容赦願います。
最高の名誉
それは、己の自身の持つべき性善である
持てる最後の砦それは月竿
2026年2月吉日
あとがきへつづく
その後の守破離 ― 2026年01月25日 10:00
その後の守破離
時は過ぎ、去りゆく過去にすがらない
それが“離”への道なのか
時が流れて2021年になり、独立した2002年時から既に19年が過ぎ20年目に突入しようとしています。一重に20年と申しましても、近年の時勢の変化は目まぐるしく、ついて行く事もままならないそんな20年間の出来事でした。そんな中当方の竿は、月竿とかMOON RODとか言われる様になりました。最初に掲げた守破離は、古い日本語です。その理屈などどうでもよい方も多いことでしょう。デジタルが師匠である現代には“見習いから”と言う事もないままに自分がその流派、派閥の長に名乗りを上げられる事もいとも簡単になりました。我流は、我流な筈で決して良い意味では語られない筈なのに、我流を多様性と言う事に置き換えてしまったのではないかと思ったりしてみる事もあります。
「死ななければ負けではない」
嘗ては私も高校生の頃が当然ありましたが、多感な時に学んだ宗道臣先生がおっしゃった言葉です。生死を掛けた戦いをされて来た方が、悟る境地であると思います。現在でも死ななければ負けではない、を実践できればと思います。
これから更に10年先となると2031年ですので私の良き師匠は、誰もこの世には存在しなくなるかもしれません。それでも守破離の道は捨てないで行きたいと思います。時々思うこの先“離”が訪れるまで、ぶれない芯を持つ事ができるだろうか。そう思うと夜も寝られなくなるくらい考えてしまいます。 そして、そろそろ弟子も育てなくてはならないとも感じながらも今に至っております。
弟子には、技術や性能を語る前に人の道が説ける程の人間になってみたいなどと思ったりもしますが、今のところいやこの先も凡人(私)が言えた立場ではないし、そのような庶民風情の言う事を聞くほど世の中は平和も余裕もなさそうです。
私のような職人風情がそう思ったりするほど、荒廃している世の中なのかもしれません。
それでは、月竿を宜しくお願い致します。
私の守破離(2002年当時)
友人達の指摘をうけて
2004年頃のNY自由の女神前で
その先にはストライパーがいる
竿は、亡き師匠の設計である
まだ若かった頃の筆者
日本人の美徳は決しておごらない、高ぶらない、謙虚で、自分を自慢しない、そう思って今日までやってまいりました。地道と感謝を自分に言い聞かせ、足らないながら精進してまいりましだが、何分短気で角もあり、縁の切れた友人も数しれず、思いはつきません。また、威張って得したことなど、日本ではありませんでした。アメリカでは、はったりをかます自己アピールは当然ですが。
呉と言う土地柄
昭和45年頃の呉の街と私
私は呉の海辺に生まれ3歳の頃から釣りを始め、野口英世や北里柴三郎のような立派な学者になるのが小学生からの夢でした。サーフ小僧だった私の釣りの相手はシロギス、マコガレイ、イシガレイ、アイナメ、クジメ、アナゴ,イシモチなどでした。この頃の釣り夢は呉にはいないイワナやヤマメ、アマゴでした。
中学の頃、まだまだマイナーだったルアー釣りとか言っていた時代のその釣を初め、この頃舶来ルアーをなけなしの小遣いで月に一個ほど購入するのがやっとでした。(舶来品なんて死語ですね)この釣りに傾倒し始めたのは、友人の「そがーなルアーみたいなおもちゃで魚が喰うか!」と言われたことや、父親の「そがいな釣れもへん訳のわからんもん集めるより勉強せぇ!」の一言でした。
この頃の私の取り巻くルアーを用いた釣りへの偏見は、今現在とは比較にならないほど強烈でした。また、当時釣れるとされたバスはまだまだ今の様にあちこちにギャング放流されておらず、現在の状況とは若干異なっておりました。その後父親は、実弟がヘドンタイニーダッドで釣った35㎝位のバスを見てからあまりルアーを馬鹿にしなくなりました。今でも当時父がとても驚いていたことを思い出します。この頃から折れた竿の改造など遊びでやっておりました。それでアイナメなどのブラクリ釣りなどやっていました。(当然ルアーで釣りたくてマンズのジェリーワームを切り刻んだりして使っていました)
1980年代の学生時代は、東北の渓流で鱒属を追っかけ、オカッパリでアイナメやクロソイをミスターツイスターのキラーシャド(当時バス用のプラスチックシャッド)で投げまくり、当時まだまだ超マイナーだった海のソフトルアーなどやっていました。このときのアイナメのマイレコードは防波堤で釣った46㎝2.6㎏でした。(東北では別に珍しくもないですが)
その後は、スズキなるものや目の赤い魚をおっかけたり、鉛の塊をしゃくったり(これまた大好きでした)、泳がせたり、近年まで、釣物の価値がなかなか認められなかった、海のドラド釣にポッパーで投げまくったり、深海のドーベルマンとか(4人で50匹、10~30㎏という事も過去にありました。)何とか鱒とか、本流ハードロックの王様2.5㎏とか…。縦縞のスズキ(これは釣りまくりました)とか釣らせてもらったニベの怪物とかまだまだ炭火のように中々つり熱はくすぶって消えません。魚達は私の心をまだ掴んでくれているようです。
倉橋島(旧長門島)
もともと、私の先祖は江戸時代まで倉橋島の多賀谷氏城下で鍛冶職人をしておりました。
職人気質は血筋でしょうか?2021年現在は安芸郡から呉市倉橋町となっています。父が子供の頃まで、本浦という町の海岸線に居を構えていました。父の母は、そこで「ひらのや」という食堂をしていました。戦後は叔母がひらのやを継いで、川原石で同じく「ひらのや」を経営しておりました。それももう昭和の時代のことです。
何十年振りかに訪れた西宇土
実は、みかんブランド“いしじ”は父の母型の実家にあたる
今は、荒れ地となっていてオリジナルは生産されていない
職人気質 Craftsmanship
かつて私は、某量産釣竿製作メーカーにて丸6年間以上に渡り、何千、何万と言う釣竿を組み上げ、出荷、検品、企画までやって、更に毎日何十本というOEM並びに特注品まで、死に物狂いでこなしてきました。残念ながら作業環境はとてもいいとは言えず、決して環境のいい仕事とは言えませんでした。また、釣りは単なる道楽(ある面その通り)、釣りでは休暇や時間をとることは事実上禁止でした。今現在(2021年)では、それをブラック企業と言うらしいです。昭和の時代にもし当時からそのような言葉があったとすれば、真っ黒とは言い切れませんがより多数の企業がこれに入ってしまうということは誰もが思うことかもしれません。当時の地域柄、直ぐに思い出すのは、野麦峠であったり、姥捨て山であったりしました。特に子供の頃に見た「あゝ野麦峠」は強烈に脳裏に焼き付いています。そんな労働環境やそのストーリー通りであれば、生き地獄であり、人権など存在していないようです。その映画も、学校で皆が見たことは忘れません。それは、小学生の私にとって「はだしのゲン」に次ぐほどのインパクトでした。
釣具とはいえ、所詮量産品。
職人魂など伝わらず、どんな方が使ってくれるのかも分からず、人が楽しむ道具なのに当たり前のことですが気になるのは、コストダウンと経費削減、売上のみで言葉だけのハイテク、最先端でした。当然ながら工員さんたちにとっては、日銭稼ぎの商品がたまたま釣竿だった、それだけでした。また、単なる派手な側面だけで入社した若者達はあっと言う間に春蝉の抜け殻のようになってしましました。春蝉の抜け殻を触ったことがある人は、容易に想像がつくかも知れませんが、昔の人は良く言ったものです。
時には、新入社員の彼らに小学校中学年程度の簡単な読み書きや地理、英単語、算数を教えることもありまし、有給休暇取得書類をオールひらがなで提出した部下もいました。挨拶ができなくて、何度も社長から「挨拶はちゃんとしろ」と言われた若者もいました。開いた口が塞がらないとはこのことでした。それもこれも何もかもが昭和の闇がずっと先に見えていた気にもなったものです。
今思えば、そんな過去もありながらもとても懐かしい気になったりします。
きっと令和の時代には、そんな闇は、多少なりとも明るくなっていることを期待して止みません。時代と共にこの項は、またアップすることがあればしてみたいと思います。
心の刀とは
心を失った道具など武士の刀でもありませんし、釣師の命でもありません。見てくれはかっこよくても魂を失った抜け殻ではないでしょうか。それなら多少派手派手しい宣伝やデザインでなくても、温かみのある道具を作りたかった。故に私は、今までの位置と安定を捨てて今までとは違う路を選びました。勿論、大手一流メーカー品を選ぶことは、無難で、確実で、安定安心を約束してくれるかもしれません。またそれに釣師本人が思い入れを吹き込み生かす事もできます。そういう面では生かすも殺すも道具の持ち主、オーナー次第と思います。量産メーカーに真っ向から勝負する気はもうとうありませんし20年経った今となると余計に身の丈にありなさいということが身に沁みます。
「釣竿工房月の釣竿をぜひあなたの右腕にしてください」という言葉は、創業当時から変わりません。 当時もそう申しましたが、私が単なる思い付きや、にわかビルダー上がりでない事が少しお分かりいただけましたら幸いです。
あくまでも魂があってのモノ。それがお分かりいただけたら幸いです。
二千二年六月四日
釣竿職人 平野 元紀
2021年6月吉日加筆
おまけの話(その後の守破離補足)
1967年から1980年代を主に呉の街で過ごした人生も、かなり過去の出来事で、30数年も経てば様相も変わりました。あの、とてもきつい呉弁を話す人もいなくなり、大正生まれの祖母が使っていた本当のネイティブな言葉は、まるっきり聞かなくなったようです。懐かしい警固屋の釣り場は、埋め立てられて団地になっていました。桧垣のおばさんの釣り具店はもう無く、代わりに大型量販店になっていました。SHIMANOのリールがまだまだ他社に比べて今一だった頃でしたが、その桧垣釣具の奥にガラスケースに入っていました。景気もとてもいい感じでひっきりなしにお客さんが来ていたようです。いやそれを見てきました。
多くの地方の方言と言う親しい言葉は、薄れていき学校教育の賜物と言うべき標準語化されています。街並みも、ローカルな店舗も姿を消していきました。安くて美味しかった呉トビキリサイダーは、もうありません。今後の復活を願うところす。そう思うと私自身がもう過去の人なのかと思ったりしますが、それは私の昭和という時代だけなのかもしれません。未来はまだあるのかもしれないそんな、先祖代々のこの土地であるにもかかわらず、まるっきり他人な街になったようにも思えたのでした。
そんな、昭和50年代呉の街にわずか数年だけルアー専門店があっただけでもそこは天国か楽園だったのかもしれないと思います。それが、ルアー釣りと言う当時は超マイナーだった私の心を掴んで離さなかったのはどうやら事実のようです。
KENCORの6角グラスブランクは、レアでした。
上:Kenny先生の形見である
KENCOR Tenlew Magnaglas OG2
下:かつて最も全米で売れていたとされるShakespeare社のロッド
いまだ残念に思う事は、当時の子供達だけでは、その店の基盤を支える事が極めて困難だった事です。その一人が私でした。時代が早すぎたかもしれないし、需要にあっていないことは事実だったのでしょう。またそのオーナーは、釣りは全く関心がなくて、ダイバーだったと記憶しており、事務兼店番のお姉さんが、今日も暇であるとぼやいていた気がします。ご存命であるなら、そのお姉さんもそれなりに御歳を召しておられることでしょう。なにせ40年(1980年頃)も前の話ですから。それでも夢なお店でした。竿はKENCORのみかほぼそうでとても、地方の街の釣具店ではあり得ないアンテナショップに近い感じでした。
(ヒノウエのレスターファインは取り扱いしていたような気がします)しかしながら、ルアーは、へドンはもちろんなこと、フレッドアーボガスト、オリジナルのボーマー、ワース、トーナメントワームのバラ売り、ヒノウエのコブラ、そしてあのアルファ&クラフトのバルサ50のラインナップであったと思います。広島市内ならいざ知らず、呉の街にはなかなか厳しいながらも豪華なラインナップであったと思います。この話は、Kenny先生にCAの自宅へ訪問した際、直接お伺いしましたが、それはお兄さんがKENCOR HIROSIMAの会社を立ち上げて、その親族だったか甥っ子だったか誰かが呉の店をしていた...と言うことのようでしたがそれも忘れてしまいました。今思えばもっと良くお聞きしておけばよかったと後悔しています。どなたかこのお店の当時を知る方がいらしたらご連絡をお待ちしております。
その後の2025年、当時を思い出してその竿の他になぜか当時の店には、リールがすべてスピンキャストリールだったことをうる覚えでなんとか思い出してみると、当時はその何処とも思えないリールを買うことをしませんでした。それなりに高くも無かったとは思いますが、それならダイワのスピンキャストかリョービのダイナフィッシュでも買った方が良いと思えた頃です。いやもし私がもう少し、いやかなり無理して頑張れば、マチックが欲しいと思いました。今思えば買っておけば良かったと思いますが、それももう何十年も前の話になります。何度か手にしてハンドルを回したことも覚えています。その上に並んでいた当時の竿もなんとなく記憶しております。タラレバになりますが、ベイトキャスティングリールもあれば買ったかもしれません。いずれにせよ高度成長期の盛りであった我が国の製造業の頃でした。それからやっとその1機種状態の良いものを入手することができました。これ幸いに多少の傷のみで、ギアボックスの中はその固形化して劣化したグリス以外はとても良い状態でした。これもいずれ企画しているスピンキャストリールの項でいつか整理してアップして行こうと思います。
また当時の国産ルアーと言えば、コピー一辺倒、しかも使えない、動かない、品質の悪いものでしたが、今や世界の日本製ルアーとも称され、簡単に設計できてしまう時代になりました。しかもそれらは、国外へとその生産拠点を移し流れていきましたが、それがコストという天敵であったようにも思えます。他の工業製品の拠点も既に日本でなくなりましたが、釣具もその中の一つです。世界経済平準化を叫んでもそれは、遠い未来のようです。
“ルアーは紳士の釣である”
と言う言葉も死語であるかのように釣り場は、その様相も変わり、またその残骸も見受けるようになったような気がします。そんな時代もまた、国の釣り人口に比例して今後は衰退して行くのでしょうか。
だがそれでも、望みは捨てずに行こう。
望みだけは。
KENKORのお話は他にも出てきます。宜しければ下記の項をどうぞ。
さめないで・・・・・・・。
2026年1月10日追記
おわり
新年あけましておめでどうございます ― 2026年01月04日 09:40
今年もたいへんお世話になりました ― 2025年12月31日 17:55
晩秋の訪れ ― 2025年10月16日 16:49
月竿シャツ2025夏秋 ― 2025年06月06日 19:14
MOON Original Dry zip Dry polo
2025年夏秋
いつもブログを見て頂き真に感謝申し上げます。
月竿オリジナルデザイン
ドライジップ、Tシャツ、ドライポロ半袖のご案内です。
初期より愛されてきた、仲間先生デザインのオリジナルクラッシックタイプも復活です。
長年ご要望されていた月竿の竿に銘打ちしてある“MOON”と“月竿”のオリジナルロゴデザインもご用意させて頂きました。是非この機会をご利用ください。
1.MOONオリジナルドライジップ
2.オリジナルドライTシャツ
3.MOONオリジナルポロ(半袖)
4.MOONオリジナルポロプロ仕様(半袖/左肩日の丸月竿のみ)
いずれもA~Cデザイン
A イソンボライドキジムナー
B ロウニンアジ老成魚デザイン
C MOON/月竿日の丸デザイン
2025夏デザイン
※ご注文方法並びに詳細は、お問い合わせください。
ご予約締め切りは2025年6月15日としております。
納期は、2025年7月初旬前後を予定しております。
2025年6月5日
釣竿工房 月
MOON COMPACT GAFF ― 2025年03月05日 18:45
2025 NEW MOON COMPACT GAFF
オリジナルMOONロゴ入り新生コンパクトギャフ
2025最新型の保護バネ解放時
約10kgまでの魚を対象とした超小型ギャフ。
サーフフィッシングなど水面が近い釣りに最適です。
針の先端の角度を2段階にすることで先端が欠けにくく、刺さりやすい形状です。
安全用のバネカバーとカラビナ付きで持ち運びに便利です。
品番MP-164品名MOON コンパクトギャフ
材質本体・バネ:ステンレス、カラビナ:アルミニウム
サイズ:収納時:全長約205mm、最大伸時:全長約660mm、
ギャフ部:約47×59×Φ5mm 重量 約100g
耐荷重 約10kg(静荷重30kg)
※MADE
IN JAPAN
最大長66㎝+腕の長さはここぞという時には大きい
カラビナ付
初代コンパクトギャフ/旧型
画期的な携帯型の行方
旧タイプの製品と月竿
旧タイプ画像(平野所有)
旧コンパクトギャフを使用されていたまたは、ご存知の方はそう多くはないかもしれません。この旧コンパクトギャフが販売されていたのは、恐らく~2010年頃迄だったように思えます。なかなかマニアックながらシーバスウェーディングやサーフからの釣りに重宝していました。特筆すべきは、なんといってもその携帯性が一番でした。のちに廃版になって久しいですがその主たる原因は、その振出部分の抜けにあります。これは、致命的でした。特に口回りに掛ける時の瞬間的衝撃、抜き上げ時に抜けてしまうことが多かったようです。当方も友人がかけた80を優に超えるサイズのランディング時に抜けてしまったことがあります。以来、寄せるだけのアイテムにして抜き上げることはしませんでした。もちろん40~50サイズのセイゴやチヌなど問題はありませんがこのある程度の使用制限のある状態ではその製品価値は半減いやそれ以下だと言わざるを得ませんでした。問題は、当時でも4㎏超えの魚でもその節が抜けることがあったのはユーザーであれば周知の事実かと思います。そうしてかどうかは分かりませんが、廃版の方向へと進んでいきました。
2020年2月29日午後のこと荒波にもまれるテトラ際で友人がランディングしてくれたオオニベ
ポケットに忍ばせておいた旧コンパクトギャフに助けられた。
補助にフィッシュグリップをかけることができた。救われた一瞬の出来ことである。
友人に助けられて、ランディング成功後の記念撮影(128㎝)
その後、この弱点を改良して復活の要望を口頭で何度も同社へ申し上げてきましたがそれは10年たっても実現はしませんでした。
ほぼ諦めて、ここ数年が経ちました。一部では、プレミアがつくほどのレアなアイテムになっていたそうです。
ヒラスズキゲームにも
そして2025年春
突然改良されての発売となりました。耐久性も旧製品とは比較にならない10㎏まで上がりました。
一つ大幅に変わる点としては、当時は2000円程度のものでしたが価格はそれ相応に値上がりになっておりました。もちろん生産国は、当時と同じ国産ではあります。
特にサーフでの単独ずり上げランディンディングでは、そのコンパクト性と機能で活躍することでしょう。
これ80超えのヒラメ、マル、ヒラはもちろん特大のオオニベ等でもうまく扱えば(10㎏テンション以下)ずり上げも可能です。(静荷重30㎏)
2025年新型改良ギャフ/MOONで是非大物を仕留めてください。
2025年3月吉日
寒中お見舞い申し上げます ― 2025年01月15日 14:31
はじめにお読みください。 ― 2024年12月02日 10:26
初めにお読みください
この度は釣竿工房 月のサイトおよびブログ等々にアクセス頂き誠に感謝申し上げます。
以下の「初めに・・・」の主文は、2010年現在のものとなっております。
そらからまた何年も過ぎてしまい、人生の短さもとても感じる歳となりました。国内釣り人口も今後どんどん減っていく事でしょうし、益々大量消費時代にも陰りがあるかと思います。それを海外に活路を見出すのは、どの企業も考える事ですが、貿易も絡むとそう簡単には行かないものです。ましてや、国内製造を殆どしていない現在の釣り具ではそれは、あまり意味のない事で、対策として多くの大手企業は現地法人での経営をしている事と思います。
そのような流れとは全く関係ないとは言えませんが、MOON RODは、数少ない守破離、心技体の道具が必要な貴方の為に精進を惜しまないことをお約束致します。
カスタムロッド=CUSTOM RODとは
カスタムロッドとは何か?
カスタムロッド=仕立て竿をはじめて聞く方やこれからご注文を検討される方に、ご参考までに述べてみたいと思います。
カスタムロッドビルダー(Custom Rod Builder)釣竿師,釣竿職人
元々釣竿は、他の製品もそうであったように大量生産を主力とする以前には、お客様の要望に答えて仕上げてゆくものが主体であり、古き良き日本の仕立て文化の上に成り立っていました。もちろん、海外でも大筋はその通りですし、今でもクラフトマンとかビルダーという言葉は、当然生きております。むしろ国によっては、未だその言葉が生きていると思います。
カスタムロッドビルダーとは、 文字通り釣竿職人=釣竿師の事でそれを生業として生計を立てている専業人、職人(Professional)を指すと思います。
昨今になって私自身も、良く出くわしたり、聞いたりする事の中で趣味で釣竿を作っておられる方もビルダーと単純に言う事が多々あります。その場合は、アマチュアロッドビルダーというのが適切な言葉だと思います。 時々、「私はビルダー」だとおっしゃる方がいらっしゃいますので、プロとして失礼があってはならないと思い、プロとして踏まえた上でお話を進めていくと、実は他に職業をお持ちで・・・・趣味でロッド作りをされている・・・・なんて言うこともよくあります。または、他に本業をお持ちになり、副業としてロッド作りをされている方もいらっしゃいます。 それに関しては、現在日本では、職業の自由は保障されており、多様化は免れないのでそれはそれで良いことと理解しております。しかしながら、 ビルダー=Builderという言葉は日本語の響と少しことなり、英語を使うと聞こえが良い感じがするのかもしれませんが、日本語で「私は釣竿職人=竿師です。」と言えば即専業=プロの釣竿職人にあたります。
例えば、イミグレの職務質問等でも、職業は?と聞かれればカスタムロッドビルダーと答えるには、本業で答えなければならないのは当たり前の事です。当然いまさらながら私は専業=プロの釣竿職人になります。
カスタムロッド(Custom Rod)
当工房のカスタムロッドは、完全仕立てのオーダーメイドが基本で構成されています。よって、同じ魚を釣るという目的の道具であっても一般に市販されているロッドや、量産メーカーが作り出すロッドとは少し性質が異なります。また、カスタムロッドと分類されるあるいは記述されたり言われたりするものの中にも、本来の持つカスタムロッドとは相違点があるものが存在していますのでとてもややこしくなっているのが現状なのは否めないところです。
そういう諸事情も事実ありますので、当工房は、完全仕立てのものを=フルオーダーカスタムロッドまたはフルカスタムロッドと呼んで区別しております。 それに対して、ある程度の規模で同じロッドが量産化されたものを単に量産品、一般市販品、あるいは、メーカー品と呼ぶ事にしております。
以上の点において、ここで言うカスタムロッドはフルオーダーについて述べたものが基本となりますのでその点をご理解ください。
(ただし、当方でも一部‟BLACK MOON”というセミカスタム品も扱っています=2021年現在基本的に廃止)
人間には個性や体格、釣り方などによって、自分にあった道具選びをするというのは、ごく自然な事でそれは、ある程度のキャリアや時間、体験、経験した方の中、あるいは始められたばかりの方であっても自分専用の道具の選択は、当然あっても良い事だと思います。
シリアルナンバー管理
カスタムロッドの基本は、任意のブランク=竿の素材の形から、ユーザーの要求に答えて、それを形にして、1本のロッドとして完成させて行くのが基本となります。 それは、その要望にできるだけ答えて見えない形を具現化したものであります。よって、そのロッドはそのユーザー個人のオリジナルであり、シリアルナンバーで識別されるように管理されています。シリアルナンバーで管理する事で、複雑多様化する仕様をすぐに追跡調査してユーザーの好みや仕様を理解できるように成り立っております。これは、病院に於けるカルテと同じ意味を持つとご理解頂ければ幸いです。
お仕立ての際は、ユーザーの技量や経歴等とは全く比例していませんので、基本的には"自分に合った釣竿が欲しい"というお気持ちさえ持って頂ければ、決してカスタムロッドは、難しいものでは無くお客様の ニーズによってご相談に応じてご相談に乗らせて頂くのもビルダーの基本と思います。ですのでその点は、何卒お気軽ご相談くだされば幸いです。
ご注意ください
以上の内容を踏まえた上で、カスタムロッドの持つ性質や道具としての特性上以下の点にご注意ください。
月竿=MOONのカスタムロッドは、コアユーザー/ハードユーザー=お客様の中には、とても強烈な個性や釣り方、場所等にあった物作りを具現化したロッドが多々あります。それは、当然の成り行きでオリジナルユーザーであれば特には問題はないと思います。しかしながら昨今は、物流の形態も様々に多様化しています。その中で何らかの事情により、そのロッドを手放す方(オリジナルユーザー)もいらっしゃいます。それは、個人の事情の自由ですから仕方がないことと理解しております。
また、オリジナルユーザーが、万が一手放す場合においてもこの特性をご理解した上で譲り受けられた場合には、大きく威力を発揮する可能性もありますがそうでない場合もあります。
例えば、転売に次ぐ転売で不特定多数の方が手にされる場合、まったく使い難い場合がありますし本来の用途と全く違う仕様として売られ方をしたケースを しばしばおみかけします。
四半世紀近く製造していますと、最近は本来出回らないプロトや破損及びジャンク扱いのものまで取引されているようです。一般の量産製品とは異なりその仕様が全く違うものが大半ですので部品や補充パーツとしてのご利用は全く推奨しませんのでその旨ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
それは、今に始まった事ではなく、形態は変われども過去の歴史の中で、武士が自分用に打ってもらった刀を事情で手放なさなくてはならなかった場合もあったように、それが質から質へと流れて行ったことも当然あった事でしょうから、その範囲はスピードはともかく、今も昔もそう変わらないかもしれません。そう思えば、自然の流れと言えば理解できるところです。実に21世紀は、デジタル化してより多くの流れるルートが存在します。それは、水が高いところから低いところへと自然に流れていくように、物と人も流れていくものかもしれません。
21世紀の我が国日本は、自由主義、資本主義経済が保障された国ですから、今更あえて述べるのもどうかとは思います。強いて申すならば、転売やオークションも個人の良識の範囲で自由ですが、カスタムロッドの場合はその特性を上手に活かしたもの(竿)がかえって使い辛い場合もかなりの確率である事をご理解ください。
つまり、すでにシリアルを所得したオリジナルユーザーの手を離れた時点でそれは、カスタムロッドでは無いという事も同時に発生する可能性を大きく含んだ事になります。
例えば、同じマグロの竿でも人によっては、ギンバルが必要無かったり、グリップの位置もその人に合わせていたり、釣り方もマグロ用ブランクであっても他の魚用に製作したり、乗船する船が変わったり、釣法が違っていたり、 他のパーツをお客さんの指定でどうしても組み込まなければならなかったりと……事情は様々のようです。
月のカスタムロッドはあくまでもシリアルナンバーを所得したオリジナルユーザーに対して
保障されたものであり、すべての保障内容は、オリジナルユーザーが所得した優遇されるべき権利であります。逆に、これだけの個性によってさまざまな仕立形態=バリエーションが存在するので唯一の鍵がシリアルナンバーです。それだけシリアルは大切なものとご理解ください。
また、何らかのご事情で転売品を入手された方のロッドの修理や仕立て直し=チューンをお断りする場合もありますので予めご了承ください。以上の点において、当工房でのオリジナルのお仕立てでは無く、上記のような何かのご事情で"月=MOON"のカスタムロッドを手にされる方はご理解の上末永く使って頂ければ幸いです。
当工房の釣竿は、あらゆる釣りや自然を愛する方々にその楽しみや思い出や幸福を作る手段の一つとして出来るだけの協力は惜しまないつもりでこれからも製作してゆきたいと思っております。
読み苦しい点も多々あるとは存じますがその点は、その点につきましては何卒ご容赦願います。
最後までご拝読頂きまして誠にありがとうございました。
連絡先:0470-77-1680
mailでの問い合わせ
moon.fishers@master.email.ne.jp
2010年3月吉日 釣竿工房 月
2024年12月2日一部加筆
22期にはりました。 ― 2024年06月05日 19:50
皆さん随分と長い間更新していませんでしたがお元気でいらっしゃったでしょうか?
気が付くと更新しないまま数ヶ月が過ぎていました。これはいけませんね。
数少ない読者の皆さま大変申し訳ございませんでした。
動画配信やライブメインの時代にブログなんてほんと誰が喜んで読んでくれるのでしょうかね。もちろん、著名人やそれなりの有名人等々でしたらそれでもかなりの方が読まれているとはおもいますがたかが職人風情のブログなどほぼ意味のない程度にしか思えないかもしれません。
月竿も22期に入り数ヶ月が過ぎました。つきましては、先回のブログで感謝のお礼を述べさせて頂いたので今回は次の話に行かねばならないと思います。
さて21一周年記念モデルの企画も無事終えましたが元祖GTRKシリーズにつきましては、当方のお株でもあったフルカスタムにて受注を承ります。これを機に思い気ってお仕立てなど如何でしょう。はい、もちろん今の我が国の経済状態が芳しくないのは承知です。ご無理のない程度に気が向いたらお願いいたします。
釣紀行文もペースこそ落ちていますが、書きかけの原稿が溜まっています。また過去のバトルも改定及びブラッシュアップして行きたいと思っております。時間を見て続きをアップしていきたいと思います。非公開の「ミノウオの行方」に関しては今のところアップする気はありませんので受け取ってお読みになった方は幸いかと勝手に思っております。(大した文面でもありませんが)またご迷惑をおかけしておりますHPにおきましては2016年以降からアップしておりませんので過去のものとしてご参考にして頂ければと思います。新機種ならびに新製品につきましてもシリアルをお持ちの方は既に周知されているかと思いますが、そうで無い方の為にもブログとFB等で少しずつではありますがアップして行きたいと思います。それでも不明な点はどうぞお電話にてお問い合わせください。
時にSTARGAZER14につきましては、その作品例を公式FBにてアップしておりますがこれもこちらのブログでは説明も含めて近日アップして行きたいと思います。STARGAZER Jr.につきましては既にアップしておりますので「STARGAZER/高性能振出」のページをご覧ください。なお月竿としての公式インスタは今現在のところはありませんが、個人のインスタは一応あります。これに関しては、月竿の本質や細かいことを上げることは今のところはありません。幸いにも見つけられた方は、どうでもいい日常ネタが多いですが、リクエストしてみてください。できればFB同様にコメント、メッセージを添えて下されば幸いです。
時が過ぎていき足掛け30年も経つと、1つまた1つとご縁が切れてしまったりもします。特に近年は月竿第一世代とも言われる2002年製~2010年製前後のオリジナルユーザーの方やその時代の試作品や提供品まで流れてしまうのはもうどうしようもありません。当方の釣竿は、基本的にシリアル管理されておりますが人生の最後の時まで大事にされておられた方、または現役を退いてしまわれた方も当然いらっしゃいます。御親族におかれましては、その方の趣味の世界など知る由もない方も多くおられることでしょう。「ゴミにするぐらいなら売って整理したい」とされるのも当然の流れかもしれません。
また少々個人的なことになってしまいますが、ついに今年は私の大学時代の恩師まで故人となられました。若輩者の私を学生時代からとてもかわいがって頂き、その後も数少ない理解者であったことは間違いありません。師弟とはいいもので最後まで教え子の行方を案じておられました。中には業界有名人である一期生の諸先輩方のことも時々私に様子を聞かれておられました。釣り業界という狭い中での評判がまちまちであっても恩師にとっては数少ない弟子であることは間違いありません。昨今はそのような師弟関係がとても気薄になってしまい学校教育も師弟と言う関係から、だだの知識とその技術を伝達する伝達職員となってしまった傾向もあるかもしれません。世間も師弟という関係が極めて煩わしいものに変わってしまっているのかもしれません。また今までご縁のあった職人さんもそうです。私の使う道具特に握り鋏は職人さんの完全ハンドメイドであったりします。それももう風前の灯です。また当方が最も信頼していたルアーのクラフトベイト社もついに連絡が途絶えてしまいました。特にリアルベイトは、生涯忘れることのできない名品でした。
月竿の「はじめに」をご覧になった方及びそれを熟知されておられる方は、それが何を意味するのか良くご存知と思いますがもしそうで無い方がこのブログをお読みでしたら当方の「はじめに」からご覧くだされば幸いに存じます。
2024年6月吉日 月竿代表










































































































